「子育て専業主婦はブランク」ではない!

皆さまこんにちは!障がい児ママのためのキャリアカウンセラー、あまだゆみです。
今日はちょっと、キャリアカウンセラーらしいお話を。
もし今、療育と仕事の両立で悩んでいる方や、「療育に集中するためとはいえ、専業主婦になるのが怖い」という方がいたら。こんな考え方もあるよ!というのをお伝えしたいと思って書きました。参考になったらうれしいです。

キャリア=仕事ではない

先日カウンセリングをしていた時のこと。これまでのご経歴、強み弱み、今後ありたい姿、大事にしたいこと、一方の現状などをお伺いしていて、
「これは、いったん仕事を離れて専業主婦になるという選択肢がアリなんじゃないか」
と思ったので、そのままご本人に伝えました。すると、
「あ、やっぱりそう思いますか?実は私も考えていたんです!」
とおっしゃいました。

キャリアカウンセリングというと、”お仕事のことを相談する場”だと思われる方も多いと思います。キャリアカウンセラーから専業主婦を勧められて、驚かれる方もいらっしゃいます。
でも、ご本人とご家族がハッピーならば、専業主婦も全然アリです!

子育て経験は、キャリアそのもの


そもそも私は、子育て中の専業主婦=ブランク、だとは全く思っていません。これは私個人だけの意見というわけではなく、安倍晋三内閣時のアベノミクス三本の矢のうちの成長戦略のひとつに、女性活躍推進が盛り込まれていました。その中でも明言されており、国としてもその認識であるということなんです。

ちょっと真面目なお話をすると、ライフキャリアレインボーという理論があります。アメリカのドナルド・スーパーという教育学者が1950年代に唱えたものです。かなり昔のものですが、「すごいなぁ、本当にその通り!」と痛感する今日この頃です。
ざっくり言えば、人にはあらゆる役割があり、人生のステージによって変化するもの。キャリアとは仕事そのものを指すのではなく、人生全般を指すもの、という理論です。
図でいうとこんな感じ。

画像1

※画像はお借りしました。
出典:https://jbpress.ismedia.jp/articles/-/51400?page=3

https://jbpress.ismedia.jp/articles/-/51400?page=3

人は、子ども・学生・余暇を楽しむ人・市民・職業人・親・配偶者・家事をする人という複数の役割を、立場によって使い分けていると言われています。そして、これらすべての役割における経験がキャリアであり、職業人としての役割だけに限ったことではないのです。

例えば、私は子育て真っ只中のアラフォー。両親健在です。なので、職業人、親、家事をする人の役割がほぼ占めています。一方で、キャリアカウンセラーとしての勉強をしている時は、学生。夫と過ごす時間は、配偶者。地域の公園清掃などをしている時は、市民。
こんな風に、みなさん役割を使い分けているんですよね。
これから先、親に介護が必要になれば、子どもとしての役割が増えるでしょうし、リカレントで学生に戻ることもあるかもしれません。子どもが大きくなれば、親・職業人・家事をする人としての役割も変わっていくことでしょう。

専業主婦の場合は、職業人としての役割を持たないだけ。それ以外の役割は担っているので、専業主婦=ブランク、というわけではないのです。

では、「もう一度働こう」と思った時や、「専業主婦になって現場感がなくなるのが怖い」と感じる時、どんなことに気をつければ良いか?
ちょっと長くなってしまったので、次の記事でお伝えしたいと思います。