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障害児の保活体験記

こんにちは!障害児ママのためのキャリアカウンセラー、あまだゆみです。

来年4月からの入園を見据え、そろそろ書類を提出する頃ですね。
保活中のみなさま、本当におつかれさまです!!

待機児童が多く、保活が大変、という方もたくさんいらっしゃるでしょう。しかし。障害児の保活となると、さらに困難を極めます。本当大変だった・・・2回もやったし・・・もうやりたくない(遠い目)

今回は、私の経験談をシェアさせていただきます。これから障害児の保活をされる方のヒントになれば幸いです。めっちゃ長文です!
※あくまで個人の体験談であり、ご自身がお住まいの自治体や周囲の保育園とは事情が異なると思います。主観が入っている部分もありますので、ご容赦ください。

なぜ障害児の保活は大変なのか

”認可保育園”と謳っている以上、障害の有無に関わらず受け入れることになっています。役所で聞いても、「障害児だからといって、入園を断られることはありません」と説明されます。
でも、保育園側は「障害児を受け入れる体制を整えることができない」という理由であれば、拒否することができるんです。

加えて私の住むエリアでは、申請書に書くことができるのは、事前見学で園長から『入園を受け入れても良い』と言われたところだけというルールでした。口頭で許可をもらっても、申請し、利用調整し、その園が候補になった時改めて確認を取り、その時に受け入れ体制が整っていなければ、却下される、とのこと。

通常0歳児であれば、保育士一人に対し三名まで受け入れることができます。しかし障害児の場合、より個別の配慮が必要となるため、加配という制度があります。明確なルールはないものの、おおむね保育士一人に対して障害児二名、という体制が多いようです。
公立の保育園であれば自治体から派遣してもらえますが、私立だと園側が手配しなくてはいけないようで、ただでさえ保育士不足の中、手のかかる障害児は敬遠される風潮があると感じました。

私がやったこと

1.役所に足を運ぶ
2.リレーションがある園に交渉する
3.保育園に電話しまくる
4.保育園に見学に行く
5.見切り発車で仕事を始める

1.役所に足を運ぶ

私が住んでいる自治体では、保育コンシェルジュと社会福祉士が力になりますよ、と言われたので、事前に予約をしてからお話を伺いにいきました。

通常の入園相談では、
・保育園の種類と特徴(認可と認可外の違い)
・通園可能なエリアにある保育園
・年齢別待機児童数
などを教えてもらうことができます。(上の子の時に経験済み)
今回は何やらフォローが手厚そうなので、
・障害児の受け入れ実績の有無
・それぞれの園や園長先生の方針
・障害児の保活で気を付けるべきこと
などを聞きたいと思っていたのですが、役所ではわからずじまい。「ご自身で個別にお問い合わせください。見学と申請の許可取りも、すべてご自身でお願いします」と言われてしまいました。

なんのためのコンシェルジュだよ!これじゃ健常児の保育相談と何も変わらないじゃないか・・・。でもこの人たちに嫌われてしまったら、ますます入園しづらくなるかもしれない・・・我慢我慢・・・。

皆さんがお住まいのところの相談相手は、頼れる方でありますように!!

2.リレーションがある園に交渉する

まずやったのは、上の子が通う保育園Aに聞いてみることでした。すでに関係性ができているし、私たち親子の様子や教育方針なども理解してもらっているので、話が早いと思ったからです。もちろん、姉弟同じ園に通えたらいろいろラクだし万々歳!という思惑も、とってもありました。(むしろそこ)

担任の先生経由で園長先生に時間を取ってもらい、育休中だった夫が面談に行ってくれました。
が、あえなく撃沈。理由は、「うち聴覚障害児の受け入れ実績がないのよねー。先生足りてないし、ごめんなさいね!」というもの。

まぁね・・・先生どんどん辞めてて人足りてないもんね・・・知ってたよ・・・。むしろ、上の子の保育もちょっぴり心配なレベルだから、採用よろしくお願いします!何ならお手伝いしたいくらいですよー!

次に頼ったのは、娘が最初にお世話になった認可外保育園B。(4月生まれの娘は、11月から認可外保育園Bに通っていました。そして1歳になる直前に、認可保育園Aに転園しました。)
こちらでは、涙が出るほど温かい対応をしていただきました。そもそも覚えていないだろう、と思って問い合わせをしたら、
「わぁ、〇〇ちゃんのお母さん、お久しぶりです!うちのことを思い出して下さり、ありがとうございます!申請していただいて、もちろん大丈夫ですよ。ただ、聴覚障害のお子さんを受け入れるのは初めてなので、いろいろ教えていただくことが多いと思います。お手数おかけしますが、よろしくお願いしますね」と。
ほんと、泣きました。

3.保育園に電話しまくる

しかし、ようやく1か所から申請許可をいただいただけ。これでは全然足りない!と思い、近隣の保育園に20か所くらいに片っ端から電話をかけました。
本当はもっと広いエリアに広げたかったのですが、上の子の園と二か所を毎日送迎することを考えると、あまり現実的でありませんでした。
そのうち、申請書に書いていいよと言われたのは、およそ半分。見学予約を受け付けてくれたのは、その更に半分、という感じでした。

「聴覚障害児ですか・・・補聴器つけてるんでしょ?まぁ別に申請書に書いてもらってもいいですけど、現実的に受け入れられる保証はないですよ」

「障害のある子を受け入れて、他の子にどういう影響が出るか。お母さんは自分のお子さんのことだけ考えていればいいですけど、私たちは他のお子さんのことも考えなくてはいけませんから。お宅が良くても、うちは良くないんですよ」

「保育士が足りないんで、無理です。障害児の受け入れ実績ないですし、園長である私自身もどうなるかわからないんで、すみませんね」

など、本当に心が折れそうになる言葉がたくさんありました。いずれも、認可保育園なのに・・・。幼い子どもたちと接する保育士・園長先生がこんなスタンスで本当に良いのだろうか?と疑問に思いました。悔しくて唇を噛みしめ、「こっちから願い下げだわ!」と思いながら電話を切ったこともありました。

4.保育園に見学に行く

見学を受け付けてくれた園に、できる限り息子を連れてお邪魔しました。少しでも様子を見てもらい、現実的に判断していただきたかったからです。
また、園長先生が当日いらっしゃるかも、必ず確認するようにしていました。受け入れ可否を判断するのは、あくまで園長先生だからです。

見学の流れは、どこの園でもだいたい
資料を片手に園内を見て回る→回りながら日常生活についての説明→説明しきれなかった項目について追加説明→質疑応答
という感じでした。

私は、質疑応答の時、もしくは残って
・聴覚障害児、障害児の受け入れ実績
・加配をお願いできるかどうか
・上の子と一緒に転園できる可能性

などを伺っていました。園によっては、説明会終了後に別途園長先生がお時間を下さるケースもありました。

見て回る際には、園の設備やルールよりも、先生方の表情やお子さんへの対応を見るようにしていました。
お子さんへの対応は、見学の流れの中で目に留まった場面を切り取るだけでは判断しかねることもありますが、先生方の表情はとても正直だと私は思います。疲れている、暗い表情の先生が多い園ではなく、元気があり、明るく穏やかな表情の先生が多い園を選ぼうと思いました。
一方で、ハツラツとして元気いっぱいな印象を受ける先生は、若い方が多いもの。障害児の対応となると、経験も必要になってくるかと思ったので、在籍する保育士さんの若手とベテランのバランスも確認するようにしていました。

5.見切り発車で仕事を始める

9月生まれの息子が翌年4月に入園できるよう、保活を進めていました。ドキドキの結果は、入園見送り。やっぱり・・・と思いつつ、きょうだい加点もあり期待していたので、ガッカリしました。

でも、結果がどうであれ、4月から復職しようと決め、取引先とも契約を結び準備を進めていました。
自営業(フリーランス)なので、長く現場を離れていると仕事がなくなってしまうという危機感と、仕事を開始していた方が入所選考に加点がつくからです。(私が住んでいるエリアでは、会社員と自営業に点数の差はありませんが、自営業の方が低い自治体もまだあるようです)

自営業のメリットを最大限に生かし、復職してしばらくは、毎日フルに仕事を入れるのではなく、週3~4日程度の稼働に押さえました。
仕事の間、息子はベビーシッターや実家の母に預けていました。保育園の一時保育も使うつもりでしたが、受け入れのキャパがないと断られてしまい、空くまでしばらく待ってから申し込み、併用しました。
ベビーシッターについては、また別途書きたいと思います。

保育園以外のサービスを使用したのには、思わぬ良い効果がありました。入園前に、息子の保育に必要なサポートが何か、明確になったことです。
シッターさんや一時保育に預ける際、聴力(裸耳・補聴器装用時それぞれ)、補聴器の取り扱い、接する時に気を付けてほしいことなどをお伝えしていました。

息子をお世話してくださった方々から、
「危険な時は、正面ではなく後ろから声がけすることもありましたが、きちんと反応してくれました」
「見えないところから声をかけると、やはりキョロキョロしてどこから聞こえているのか探している様子がありました」
「通常の保育園での生活も、さほど苦労なく入っていけるように思います」
といったフィードバックを受けることができたのです。
この内容を、区役所や保育園への入園依頼の電話口でも伝えるようにしていました。親の目から見る様子だけでなく、第三者が実際に保育をした際の客観的な感想が加われば、受け入れに前向きになってもらえるのでは?と思ったからです。

こうした活動を積み重ね、8月にほぼ同時に二か所の園から空きの連絡をもらうことができました。非常に悩んだ結果、一時保育でお世話になっていた認可保育園にお世話になることに決めました。

ちなみに、内定をもらった保育園のうち、一つは前述の認可外保育園B。行くことに決めた保育園は、公立でした。園長先生が「うちは公立なので、1人でも待機児童を減らす義務があります。これまでも、他園ではなかなか受け入れてもらいづらいお子さんでも、問題なく一緒に元気に過ごしてきました。安心してくださいね」と繰り返しおっしゃっていました。(またしても、ありがたすぎて先生の前で泣く)
なので、園長先生の方針によるところが大きいとは思いますが、もしかしたら、認可外や公立は狙い目かもしれません!

おまけ・転園した時のお話

諸事情により、今年2月に市内で引っ越しをしました。中途半端な時期だったので、3月末までは転園せず、そのままお世話になることに決めました。

何もなければ、片道車でおよそ30分。ちょこちょこ渋滞などもあるので、平均45分。上の子と下の子は別園だったので、2か所巡ってトータル1時間はかかっていました。1か月ちょっととはいえ、我ながら頑張りました!

今住んでいるエリアは、以前住んでいた場所に比べて保育園の数が少ないため、選択肢は狭まったものの、待機児童数も少ない、という事情がありました。
息子に関しては、またしても電話・園見学で許可取りが必要でした。が、息子を連れて見学に行ってしまうと、そのあと仕事ができなかったので、仕方なく保育園に預け、私一人で見学に行くことが多かったです。現在もうすでに保育園に通っているという実績のおかげで、申請書に保育園名を書いて良いかという問い合わせには、ほとんどOKをもらいました。

好奇心旺盛で、与えられたものをぐんぐん吸収する時期の娘と、手厚いケアと寄り添ってくださるスタイルを重視したい息子では、園に求めるものが全然違いました。
別園に通う大変さは身に染みていたので、これまたかなり悩みましたが、結局第一希望だけ二人同じ園を書き、それ以降の希望順はバラバラになりました。
結果的に、それぞれにとって良いなと思う園に決まり、今はとても満足しています。

息子が今の園に入園する前、園長先生と担任の先生が、以前お世話になっていた園に申し入れて、見学に来てくださいました。息子の様子を見て、保育プランを立てたり、園としてどういう工夫をしているか情報交換してくださったのです。コロナの影響でまだ来訪は実現していませんが、言語聴覚士さんとも連携し、息子にとってより良い園生活を模索してくれています。
(これは、私からお願いしたのではなく、転園先の園長先生が提案してくださいました。やってみてとっても良かったので、親から先生にお願いしてみるのもアリだと思います!)

おわりに

いろいろありましたが、ポイントは、ママが安心して預けられること、家庭と園の相性。これに尽きると思います!
何か所も園見学して回るのは大変だけど、子どもが一日の大半を過ごす場所を探すんだと思って頑張りました。それに、実際に足を運んでみると、言葉にはうまくできないけれど「なんとなく好き」「ちょっと違う気がする」という肌感覚があります。そしてそれは、たぶん当たっているんです。母の勘というか。

障害児ママの保活は、「本当に仕事復帰できるかな・・・」「受け入れてくれる園があるのかな・・・」といった不安が、通常以上に付きまうのではないでしょうか。心も体も疲れるし、プレッシャーもかかりますよね。パパと連携したり、情報をしっかり集めて整理して、冷静に判断してみてくださいね。
心から応援しています!